閃刀姫について(2019年12月)

2018年の2月に登場し、様々な制限がかけられてきた閃刀姫。自分はエンゲージが準制限になってから使い始め、そこから今までずっと使い続けており、非常に愛着のあるテーマです。今回12月の連戦も終わり、自分なりの考えがまとまったことと、時間の都合が合ったため、この場を借りて纏めることにしました。IGNITION ASSAULTやLINK VRAINS PACK 3が発売され、これから新たに閃刀姫を触ろうとしている人もいると思います。そういった方に対して、一部分でも有意義なことを伝えられたら幸いです。

本記事では自分が使用しているデッキレシピを提示し、各カードの採用理由及び枚数選択についてまとめています。ただし、環境は1日単位で推移するものと考えていますので、誘発の選択等は自分が執筆している時点でのものです。その場の環境に応じて変更するなどの工夫が必要です。また、各デッキに対する立ち回り、サイドチェンジについて自分の考えを述べています。加えて、閃刀姫を使うにあたって気をつけていることを纏めます。ただし、基本的なカード効果は文章量の都合上割愛します。また、執筆したことはあくまで自分の考え方ですので、異なった考え方をお持ちの方もいらっしゃると思います。まだ経験不足は否めない状態ですので、温かい目で見てもらえると幸いです。

 

デッキレシピ

2019年12月7日時点で使用しているレシピを挙げます。採用理由を書いていますが、長いので、閃刀姫がなぜこのカードを採用しているかなど、かんたんな理由がわかる方は飛ばしてください。

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Main Deck, EX Deck and Side Deck

 

■モンスター(14枚)

閃刀姫-レイ×3枚

閃刀姫-ロゼ×2枚

灰流うらら×2枚

エフェクト・ヴェーラー×2枚

D.D.クロウ×2枚

増殖するG×3枚

■魔法(24枚)

閃刀術式-アフターバーナー

閃刀術式-ジャミングウェーブ

閃刀機-ホーネットビット

閃刀空域-エリアゼロ×2枚

閃刀起動-エンゲージ×2枚

閃刀機-ウィドウアンカー×2枚

閃刀機-シャークキャノン×2枚

閃刀機関-マルチロール×3枚

成金ゴブリン×3枚

強欲で貪欲な壺×3枚

貪欲な壺

増援

テラ・フォーミング

コズミック・サイクロン

■罠(3枚)

無限泡影×3枚

エクストラデッキ(15枚)

閃刀姫-カガリ

閃刀姫-シズク×3枚

閃刀姫-ハヤテ×2枚

閃刀姫-カイナ×2枚

閃刀姫-ジー

サクリファイス・アニマ

水晶機巧-ハリファイバー

トロイメア・フェニックス

トロイメア・ユニコーン

星杯戦士ニンギルス

ヴァレルソード・ドラゴン

■サイドデッキ(15枚)

ドロール&ロックバード×2枚

アーティファクト・ロンギヌス×3枚

ダイナレスラー・パンクラトプス×2枚​

ハーピィの羽根帚

コズミック・サイクロン

タイフーン×3枚

次元障壁×3枚

各カードの採用理由及び枚数選択について、下に続く項目で一枚ずつ説明します。

メインデッキ

<閃刀姫-レイ>

3枚確定で、このデッキにおける初動の中の初動です。これにアクセスすることから試合が始まります。初手レイ無しの状態はよく欠勤という表現が使われます。広島発祥のようです。仕事やアルバイトでも、無断欠勤されると全体が多大な被害を受けます。この比喩表現から想像できるように、レイ欠勤が極力起こらないようにデッキ構築することが何より不可欠です。欠勤状態で数ターンまたいだ場合、大体その試合は落としますが、ミラーに限り、ウィドウアンカー及びシャークキャノンを用いてハヤテを介しアクセスできる場合があるので、諦めてはいけません。

 

<閃刀姫-ロゼ>

IGNITION ASSAULTで登場した、4枚目以降の閃刀姫効果モンスターです。採用することにより、先攻シズク成立確率の上昇ライフカットの速度向上が見込めます。このカードに関しては、非常にトリッキーな動きをすることもあるため、後述の項目で纏めます。非常にパワーのあるカードという認識で、試合中に絡めたくなる場面が多々あったため、強欲で貪欲な壺で飛ぶ可能性を考慮し、現状2枚採用しています。

 

<灰流うらら>

強く打てないデッキがありません。最大限投入します。ただし、打ちどころにはデッキによっては注意が必要です。相手の展開を返せる手札ですが、増殖するGをケアできない場合はあえて打たない場合もあります。

 

<エフェクト・ヴェーラー>

抹殺に引っかかりにくい点で強く発動できる場面があること及びレベル1のチューナーの枠として採用です。レベル1のチューナーであることは、サクリファイス・アニマやリンクリボーのためです。また、魔法使いであることも見逃せず、対オルター、エンディミオン戦において魔法族の里解除の方法の一つとなっています。

 

<D.D.クロウ>

主に転生炎獣展開系統を見ての採用です。また、レベル1であることからアニマにもなれるため、魔法族の里解除の役割もあり、見れるデッキも多く、特に無駄なく投入できます。対転生炎獣では、ジャガーを飛ばした試合がリソースを削ることにつながりやすく、勝ちやすくなるため、全力でジャガーを抜きに行きます。転生が増えれば増加する枠ですが、現在自分の周りでは減少傾向にありますので、2枚採用です。

 

<増殖するG>

メイン採用できる中で最強の誘発です。閃刀姫はデッキの性質上誘発を大量採用していますので、無視して展開すると他の誘発を引く可能性が高く、他のデッキと比較しても抑止力が大きいと考えています。前期同様姫ミラーでは弱いという意見も見受けられますが、相手の動きを牽制できることと、打ちどころはあるため手札の質を向上させるという意味で、非常に強力だと考えています。通る確率が15%という意見を耳にしましたが、墓穴によって相手も打てなくなるのであれば良いと割りきっています。フィニッシャーであるヴァレルソード・ドラゴンに行く際にもハリファイバーを経由することが多く、その際に他の誘発を引く可能性のあるこのカードを発動することは相手側からすると脅威です。当然3枚採用です。少しずれた話をします。実はこの増殖するGは閃刀姫が後手をとった場合の課題です。転生、オルフェゴール相手の先行展開を返そうとした際、カガリを使うことが多く、増殖するGを重く踏みます。ですので、転生やオルフェゴール相手の増殖するGに対する墓穴はこちらの展開に打たれることがなくなるため少し安心しますが、うららは吐きます。

 

<閃刀術式-アフターバーナー>

枚数差が顕著に現れ、相手とのアドバンテージ差をつけられる除去です。主にオルターガイストなどの罠系統を見ての採用で、複数回発動を目標としてゲームを進めていきます。転生炎獣に対しては、ベイルリンクスにより基本的に伏せに触ることができませんので、発動タイミングは転生炎獣モンスター以外を対象に取る、ベイルリンクスを使わせた後に発動するなど、しっかり見極める必要があります。初動にはならず、複数枚引いてもあまり意味がないため、1枚採用です。また、このカードは自分のカードを破壊することもできますので、自分のエリアゼロを割るといった動きも覚えておくといいと思います。

 

<閃刀術式-ジャミングウェーブ>

マルチロール効果適用後に伏せを強制的に表にさせることができるため、存在が強力なカードという認識です。もちろん、雑なサイクロンと同様の使い方もできます。主に罠系統、ミラー、転生を見ての採用です。複数枚引いてもあまり意味がないため、1枚採用です。エリアゼロ+ジャミングウェーブでレイアクセスになることは覚えておくといいでしょう。墓地二枚の状態で自分の伏せている魔法カードを対象に取ることで、対象を取らず相手のモンスターに触れることは有名です。

 

<閃刀機-ホーネットビット>

4枚目の召喚権を使わない閃刀姫モンスターです。ゲーム終盤のワンキルに使うことがほとんどですが、一応ETEDにおいて、はやめに墓地魔法を3枚ためる必要がある際にはレイではなく、こちらを優先するときもあります。焼け石に水という感じは否めませんが、トロイメア・フェニックスに繋げられるという点で、魔封じや勅命に対する解答にもなり得ます。ロゼ、ジーク登場後は序盤このカードをカガリで回収し、ライフを取りに行く動きもあります(ビット+レイ+ロゼで6000)。

 

<閃刀空域-エリアゼロ>

閃刀カードにアクセスすることができるカードであり、初動にも成り得ます。また、ヴァレルソードワンキルの際にはモンスターを一枚増やすカードとして活躍します。採用枚数に関しては、冒頭でレイのアクセス手段は多いほうが良いと書きましたが、このカードに限り別です。エリアゼロの被る確率は2枚に減らすことで約3%減らすことができます。レイにアクセスするカードを1枚減らすことになりますが、レイへアクセスできる確率は約1%ほどしか変わりません。エリアゼロの複数枚被りはゲーム展開に支障をきたすレベルですので、2枚の採用としました。

 

<閃刀起動-エンゲージ>

自分が閃刀姫を使う理由です。他のデッキにはない圧倒的なアドバンテージを叩き出します。常に墓地魔法3枚の状態で発動することを心がけ、複数回発動することで相手とのアドバンテージを突き放していきます。序盤サーチするのは基本的にマルチロールで、妨害数及び次のターンのライフを取る動きを常に意識してサーチするカードを決定します。

 

<閃刀機-ウィドウアンカー>

展開系統相手には、これを可能な限り多く初手に構えることを目指します。ミラーに関しては、中盤においてこれの枚数が重要になってきますので、マルチロールで除外された場合のリカバリーも考慮しながら伏せとして構えるか、次のターンまで手札に留めておくかを選択する必要があります。ミラーはこのカードの扱いでどれくらい相手が上手いか判断する指標にもなりうるほどだと考えています。現在準制限ですので、2枚採用です。

 

<閃刀機-シャークキャノン>

主に姫ミラー、転生炎獣、展開系、オルフェゴールに対して活躍するカードです。特にオルフェゴール相手はウィドウアンカーよりも強く打てる場面があります(下の立ち回りに記載)。姫ミラーにおいてカガリというリソースの温存、レイの蘇生を封じる、転生に対するJジャガーへの妨害、様々なデッキから投入されるパンクラトプスやディンギルスを蘇生することによる1妨害など、役割は山ほどあります。それ故、マルチロールで伏せるのかカガリで回収するのか、扱いには非常に気をつかいます。今回のデッキでは様々なデッキを見ることを目標としていましたので2枚にしていますが、オルフェゴール、転生が増えている環境では3枚採用も考えられるパワーのあるカードです。

 

<閃刀機-マルチロール>

魔道書の審判を彷彿させる、閃刀姫において一番目に見えてアドバンテージを稼げるカードです。ミラーにおいてはマルチロールによるアドバンテージが蓄積させることが簡単な勝ち筋と言えるでしょう。また、マルチロール処理後羽根はあまりにも有名です。被りが弱いため枚数を減らすという人もいますが、個人的には初動になりうること、相手の伏せ発動の強要、初手に素引きしている場合シズクの効果でウィドウアンカーをサーチし、構えられるなど、役割が十分すぎるほどあるため、3枚採用です。最近ちらほらみる幽鬼うさぎをケアするために、2枚張りすることもあります。

 

<成金ゴブリン>

おろかな副葬と異なり、常に一定のポテンシャルを発揮できるという点を評価し、こちらを選択しています。ドローソースであるため引いて弱い場面が特になく、かつ墓地に魔法を貯められるため、最大の3枚採用です。デメリットとしては、ライフカットが遅くなるというものがありますが、今回は墓地に魔法を3枚貯める、あるいは罠系統が採用するインスペクト・ボーダー、オルターガイストのメリシュークのことを考慮し5枚以上貯める速さのほうが試合展開に大きく関わってくると判断し、3枚採用しています。

 

<強欲で貪欲な壺>

一時期は、1枚採用のカードが飛ぶと苦しいゲーム展開になることがあるため2枚以上の複数枚採用を敬遠していましたが、誘発を引くことのできる可能性のあるこのカードの強さを再認識し、採用しました。初動がない場合に発動することはもちろん、初動がある場合でも積極的に発動し、アドバンテージの差を意識します。姫ミラーにおいては基本発動せず、ウィドウアンカーやシャークキャノンの目くらましに用いたり、エリアゼロ、マルチロールの効果対象として墓地に送ることがほとんどです。発動するのは初動がないときのみに限っています。採用枚数に関しては、環境におけるデッキ分布によると思います。転生炎獣、オルフェゴールといった展開系統と当たる回数が多いと感じれば最大限投入すべきですし、姫ミラーが多発するのであれば必要ないと思います。自分の出たCSは様々なデッキ分布が考えられたため、最大限の3枚採用としました。

 

<貪欲な壺>

カガリが制限になったことにより、ハーキュリーベース等様々なカードが検討されてきましたが、自分は貪欲な壺が最適であると判断しました。やはり無条件の2ドローが凶悪であり、閃刀姫の目指すところである膨大なアドバンテージに直結します。確かに初手に引いた場合、エリアゼロのコストに取る以外初動に関与しませんが、次ターン以降の動きが極端に強くなります。カガリを気軽にSSできるため、強気の動きがとれるようになりますし、墓地に魔法もたまります。また、レイを使いきった後でも1枚デッキ内に戻しておくことで、エリアゼロからのSSが可能になるなど、前期にはできなかったことができたりします。また、ジークの登場により、カガリハヤテカイナジーク+ロゼの5枚を戻すことができるようになり、1ターン目の動きに絡めやすくなりました。増量も考えられるほどのパワーがあると思いますが、現状デッキの枠の都合上1枚です。

 

<増援>

初動であるレイ及びライフカットを実現するロゼをサーチできるため、外すことはありません。先述したとおり、初動の枚数は最大限採用すべきです。レイ+増援のような手札の場合でも発動し、現在の環境ではロゼではなくレイを持ってきます。フリーチェーンで変換できる効果がそれほど強力だということです。

 

<テラ・フォーミング>

初動であるレイにアクセスしうるカードで、かつ墓地に魔法を1枚貯めることのできるエリアゼロという認識です。エリアゼロ+テラ・フォーミングのような手札でレイがない場合、テラフォーミングを対象にして発動します。また、エリアゼロ+テラフォーミング+マルチロールのような手札では、テラフォーミング、マルチロール、エリアゼロを発動後、エリアゼロの効果で出てきたレイを対象にエリアゼロのめくる効果を発動することで、めくれるカードの質をよくできます。

 

<コズミック・サイクロン>

もともと羽根帚の枠でしたが、オルフェゴールの台頭及び羽根帚があまり強く打てる環境ではないと判断したため採用しました。羽根帚と入れ替える形でしたので1枚採用です。先攻での1妨害や、バベルをどかすことを目的としています。特に転生相手には顕著にその妨害の質が高く伺えます。転生はデッキの性質上伏せカードがすけてくるので、サンライトウルフやファルコによって使い回しを不可能にする除外という除去が活きてきます。

 

エクストラデッキ

<閃刀姫ーカガリ>

アドバンテージの稼ぎ要因であり、2ターン目以降はカガリを用いてアドバンテージ獲得への足がかりとします。ロングゲームになった場合、カガリがなければリソース確保が難しくなるため、無駄遣いはいけません。先述しましたが、貪欲な壺がある場合は積極的に出していきます。姫ミラーではシャークキャノンカガリの連打が強力ですので、墓地にリンク召喚されたカガリを置かないなどの工夫が必要です。カガリの成立で一番アドバンテージの稼ぐことのできるカードを正しく選択することがゲームを展開していく中で重要だと考えています。また、転生、姫ミラーではヒータシャークキャノンの存在により、できる限りレイの効果を使って召喚するように心がけます。

 

<閃刀姫ーシズク>

ゲーム序盤におけるアドバンテージ要因です。初手レイから確実にエンゲージまでつなげるように、ヴェーラーを避けるためエンドフェイズにレイの効果を用いて出すことがほとんどです。そうした場合、相手のヴェーラーが残ることになるため、カガリに使われる可能性があることは念頭に置いておきます。ここにうららを当ててくる人と当ててこない人がいるため、うららチェックにはならないことに気をつけます(展開系統は増殖するGに対して持っておく)。対オルターガイストで墓地5枚を意識することはあまりにも有名です。当然3枚採用です。

 

<閃刀姫ーハヤテ>

墓地に魔法を置きに行くことができ、かつ直接攻撃ができますので、ETEDで強力なことはもちろん、自爆特攻後ウィドウアンカーを墓地へおくり、カガリで回収,盤面に触りに行くといった細かい動きができます。墓地に魔法を置きに行く際に、基本的にエンゲージはおくりませんカガリに誘発をもらった際、エンドフェイズのシズクでも拾えなくなり、攻めのターンが1テンポおくれます。落とすカードは基本的にエリアゼロかカガリで拾うためのウィドウアンカー、ロゼです。ジーク登場により、エクストラデッキを1枠開ける必要があり、泣く泣く2枚採用としています。新規のレッドアイズに関しては、アナコンダに対して殴るだけでロゼの効果が成立し、相手の妨害を1つ踏むことができます。

 

<閃刀姫ーカイナ>

攻撃を止められるため、墓地のレイが尽き難くなります。特にサンダー戦で力を発揮します。また、ライフ回復効果も見逃せない効果の一つであり、ETED近くではこの回復効果を強く意識します。3枚目が欲しいという状況にはほとんどなりませんでしたが、2枚目はETEDでは相手ターンに出すために必要になることがあったため、2枚採用です。 

 

<閃刀姫ージーク>

長らく望んでいた閃刀姫リンク2のモンスターです。これにより、まず相手のモンスターをウィドウアンカーで捕った後、トロイメアフェニックスにつなげる必要がなくなりました。効果も非常に強力で、手札やフィールドの損失なく相手の盤面に触れに行くことができます。除外ゾーンから帰ってくるのは相手のエンドフェイズなので、実質除去と言えます。自身をどかせることも重要で、煉獄の虚無影依融合のケア、閃刀姫モンスターがエリアゼロやロゼでかぶった場合、自身を対象として、相手エンドフェイズに帰ってくる去されない打点と認識することもできます。打点面では効果を使えば2500と、姫が苦手としていたファンタズメイに届く点も見逃せません。

 

<サクリファイス・アニマ>

ニンギルスになる際、リンク2+リンク1モンスターが必要であり、ハリファイバーからヴェーラーを出すため、リンク1としての役割があるため必須です。今期は転生炎獣の台頭もあり、序盤のサンライトウルフを効率よく除去する手段でもあるため、リンクリボーではなくこちらを採用しました。

 

<トロイメア・フェニックス>

相手のモンスターを取った後,自分のモンスターとそのモンスターでリンク2になるときがあります。加えて、ライフカットの後雑にリンクし、メインモンスターゾーンを開けるカードとして採用しています。また、魔法以外の勅命の解答に成り得ることも考慮しています。

 

<水晶機巧ーハリファイバー>

シャークキャノンという蘇生カードのおかげで相手のチューナーを用いて展開できるこのデッキで採用しない手はありません。閃刀姫のフィニッシャーの足がかりです。ヴァレルソード、ニンギルスなど、このカードがなければ出せないモンスターを採用する以上必須です。ジークの登場後は不要ではないかと考慮しましたが、ニンギルスへつなげる際に必要であることがわかったため採用です。レッドアイズの新規がでてからは、特に必要になってくると思います。

 

<星杯戦士ニンギルス>

破壊耐性を持つ置物や、ファンタズメイをどかすときに重宝します。自分からEXゾーンからどくことができるのも便利です。今期は前期と比較して出す機会も多めです。ニンギルス+エリアゼロで4000削ることができ、ジークの登場で無理なくリンク1閃刀姫モンスターに繋げられるのも魅力です。

 

<トロイメア・ユニコーン>

アンブロエールと比較して、能動的に相手のカードに触れられることを考慮し、こちらを選択しました。破壊ではないため、超雷やディンギルスをどかす手段として使えるのも評価点です。また、ジークと比較して、裏側のモンスターに触れられることも評価が高い点です。

 

<ヴァレルソード・ドラゴン>

閃刀姫の勝ち筋の一つです。レイがからめば7500程度は取れるため、相手のライフをしっかり見てゲームプランを練ることが大事です。相手のライフが6000を切った時点でこのカードの運用を考えます。ただし、姫ミラーにおいてこのカードを狙うのは、基本的に相手の手札の誘発がないことを確認してからです。無理してこのカードで決めようとするのは非常に危険です。そこだけは注意して運用します。

サイドデッキ 

<ドロール&ロックバード>

未開域相手にゲームを決められる最強の誘発です。このカードを採用することで、ドロールを持っている際、未開域相手への増殖するGは好きなときにドローを止められる最強のカードになります。逆に言えば、未開域相手はこのカードがなければ先攻を取った閃刀姫は勝てません。また、展開デッキであるSPYRALには強く刺さります。また、エンディミオンにも少なからず刺さるという認識です。ほぼほぼ専用枠であり、ロンギヌスも同時に入れるため、2枚の採用に抑えています。ただし、昔よく採用されていた対閃刀姫ではETED以外いれません。成金ゴブリンスタートの場合は強力無比ですが、レイにアクセスされた場合はほぼ1ハンデスになります。 

 

<アーティファクト・ロンギヌス>

展開系統に対して先手後手かかわらず最強の妨害という認識です。特にオルフェゴール相手はターンスキップカードになります。未開域相手にも闇の誘惑、終わりの始まり、シラユキの効果を発動させないと、高い制約を課すことができます。他の誘発がある場合は墓穴を早めに発動させたいため、後で発動します。オルフェゴールが増えている以上、3枚採用です。

 

<ダイナレスラー・パンクラトプス>

ETEDでも強力な最強のサイドカーという認識で採用しています。自分の効果で完結しており、その効果も強力です。自分からメインモンスターゾーンから退くことができるのも高評価です。後攻では入れないデッキがほぼないほどのパワーがあるカードです。

 

<ハーピィの羽根箒>

姫ミラー、罠デッキに対して最強の魔法です。ただし、姫ミラーにおいては、たとえ相手が多伏せであり、発動すればアドバンテージを取れる場面であるとしても打たない場面もあります。姫ミラーでは、余裕がある場合羽根を打たれても被害を最小限に抑えられるようにしている人が多いため、マルチロールを用いた多伏せの場面など、その試合を終わらせることのできるようなタイミングでの使用が望ましいです。現在の環境においてはメインデッキにおいてパワーのあるカードではないため、サイドカードとしています。

 

<コズミック・サイクロン>

メインデッキとサイドデッキで合わせて2枚です。オルフェゴール転生炎獣と、ほとんどのデッキに対して投入します。サイクロンでない理由ですが、オルフェゴール転生に当たる回数が目に見えて多くなってきていると感じ、こちらを採用しました。先行でも雑な1妨害として構えられるのが強いです。 

 

<次元障壁>

エンディミオンサンダーに入れます。専用枠です。ナイアルラアザトートを決められるのを防ぐため、未開域に入れるのもETEDではありだと思います。昔の姫はライフカットが遅く、1ターンスキップでは決めきれないことが多かったのですが、現在の姫はある程度それが改善されましたので、採用に踏み切りました。エンディミオンにおいてはあると勝てるレベルのパワーカードだと認識していますので、最大限採用しています。また、今後シャドールの構築済みデッキが出ますが、もしシャドールのシェアが増えれば相対的に強くなるカードです。

 

<タイフーン>

エンディミオン、それに対抗するために採用されつつあるオルターガイストの魔封じへの回答です。誘発として考えることができ、相手も避けにくいです。特に里や魔封じに関しては、回答がなければそのまま負けるので、対策は万全にします。最大限採用です。砂塵の大嵐と比較し、ターンラグがないことを評価しています。

 

サイドチェンジプラン

環境にいる各デッキに対して、このレシピを用いたサイドチェンジプランを説明します。

対オルフェゴール

先手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、コズミック・サイクロン

後手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング、成金ゴブリン2

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、コズミック・サイクロン、パンクラトプス2

オルフェゴール相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。先手の場合、自分の2ターン目の動きが強くできるように、ディンギルスだけで無力化されるカード、及び被ると弱いカードを抜いていきます。優先するべきはウィドウアンカー、シャークキャノンですが、シズクでサーチするカードはマルチロールがあったとしても基本的にエンゲージです。後手の場合は相手のマスカレーナ展開に対してパンクラトプスを投げること、及び相手の展開を最小限に押されるようなサイドチェンジを行います。現在の対オルフェゴールに関しては後攻からでもほとんど問題なくゲーム展開できている印象です。また、オルフェゴールに魔封じが採用され始めた場合はタイフーンも採用します。

立ち回りとしては、相手への妨害を最大限に置くことを意識し、相手に展開させないようにします。それ故に、妨害として構えるのはウィドウアンカーではなく、シャークキャノンの方が多いです。マスカレーナ+モンスターの盤面は姫に対して弱く、レイで攻撃するだけで変換を強要し、相手のディンギルスを蘇生することによって容易に除去することが可能です。また、ゼロヴォロスのみで死なないように、無効系のカードの取り扱いには注意します。

対ドラゴンリンク

先手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング、マルチロール

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、タイフーン2

後手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング、マルチロール

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、タイフーン2

ドラゴンリンク相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、後攻を取ります。ただし、この先手後手は相手のドラゴンリンクの対閃刀姫の慣れ具合によって変わってきますので、できるのであれば相手がどの程度の理解度か、判断してから決めたいです。先手後手かかわらず、誘発を最重要視し、ドローソースは抜きません。先手の場合、発動できないカード及び被りが弱いカードを抜き、その枠に誘発を入れます。後手の場合もサイドチェンジは同じ考え方ですが、立ち回りで少し意識することがあります。

立ち回りですが、基本的に素直に誘発を打っていき、最小限の展開で抑えることを意識します。ただ、後攻に関しては、ドローソースが多く、ハンデスされた場合に勝ち目がない、あるいはハンデスされなければ捲れるような手札の場合、サベージやガンプラーに無効系を当てる、あるいは泡影エンゲージのようなハンドならわざと打たないなど、工夫する必要があります。また、予想外のみやクイックリボルブのみの発動に増殖するGは合わせません。相手がリソースをある程度吐いた後に発動することが肝要です。また、先手を持った場合、ライトニングストームは割りきって、全ての妨害+手札の余ったマルチロールなどは伏せます。トロイメア・フェニックスで割りに来るといった動きもありますので、相手の効果の質を下げられるようにします。

対未開域

先手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング、マルチロール

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、ドロール2

後手  out:ジャミングウェーブ、アフターバーナー、エリアゼロ、テラ・フォーミング、マルチロール

    in:アーティファクト・ロンギヌス3、ドロール2

未開域相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、後攻を取ります。先手を取っても必ずと言っていいほど、伏せはすべて剥がされ、シズクはアザトートで無力化され、ワンキルされます。閃刀姫は4ハンデスされたとしても、未開域相手は暗黒界の取引やモスマンでこちらの手札の魔法の質がよくなるため、捲くる可能性があります。ドラゴンリンク同様先手後手かかわらず、誘発を最重要視し、ドローソースは抜きません。先手の場合、発動できないカード及び被りが弱いカードを抜き、その枠に誘発を入れます。後手の場合も同じです。サイドチェンジ後はドロールの有無によって増殖するGを投げられます。

立ち回りとしては、1本目は純粋な未開域とわかった瞬間、手札の増殖するGはナイアルラが出てもぐっと堪えて閲覧しましょう。増殖するGを発動してしまうと、基本的にデッキが枯れます。4ハンデスくらいなら手札の質が良くなる為、返すことができる場合が多いです。2、3本目は後攻選択し、ロンギヌス、ドロールを死ぬ気でかき集めます。先行では1ターン目に墓地三枚エンゲージもカガリを用いてでも積極的に行うべきです。考えることは他のマッチアップに比べて少ないので、二極端なゲームになります。サイドチェンジ後は有利なマッチアップです。オルフェゴールの項目でも書きましたが、ゼロヴォロスのことは頭においておきます。

対転生炎獣

先手  out:強欲で貪欲な壺3、無限泡影1

    in:コズミック、羽根、パンクラトプス2

後手  out:強欲で貪欲な壺3、無限泡影

    in:コズミック、羽根、パンクラトプス2

転生炎獣相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。先手後手かかわらず、リソース及び相手の展開の返しを最重要視します。特に転生相手は試合こそ長引かないものの、デッキの内容としてはロングゲームになりがちで、序盤にカガリを使って盤面を返した後、中盤の貪欲な壺あるいはシャークキャノンからのサンライトウルフでカガリを回収できるかどうかがゲームの分かれ目となっており、その可能性がなくなる強欲で貪欲な壺は外しています。

立ち回りとしては、相手のリソースを削ることを優先します。カガリを相手のリソースとして使わせないようにレイ効果を使うよう心がけることはもちろん、シャークキャノンで飛ばすのはジャガーでサンライトウルフ、ヒートライオの再利用を封じます。また、増殖するGはガゼルのSSよりもスピニーにチェーンした方が相手の手札が透けてきますので、そのようにします。また、サンライトウルフをシャークキャノンで捕った場合、リンク先にモンスターを出すことでカガリ、うららを回収できますので、覚えておくと得をします。ただ、そのサンライトウルフが墓地に行った場合、一応相手にガゼルSSの機会を与えますので、そのガゼルを除去できるときのみに狙います。

対オルターガイスト

先手  out:D.D. クロウ2、強欲で貪欲な壺3、無限泡影2

    in:パンクラトプス2、羽根、コズミック、タイフーン3

後手  out:D.D. クロウ2、強欲で貪欲な壺3、無限泡影2

    in:パンクラトプス2、羽根、コズミック、タイフーン3

最近増えてきているオルターガイストですが、オルターガイスト相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。エンディミオンを対策する形で採用されつつある魔封じが強力ですので、手札の魔法カードは全ておくなどの工夫が必要です。先手後手かかわらず、レイあるいはロゼを神系統の罠を乗り越えどれだけ通せたかということに焦点をあてており、その可能性がなくなる強欲で貪欲な壺は外しています。また、オルターガイストに対しては罠デッキである性質から、マルチロール下でのアフターバーナー、ジャミングウェーブが特に強力で、それが除外されると結局厳しい試合になります。また、シャークキャノンですが、魔封じの絡まない試合では、マテリアでマルチフェイカーを蘇生され、ヘクスティア成立が負け筋になるため、抜きません。罠系統のサイドデッキ、あるいはメインデッキにパンクラトプスが入っていることが非常に多く、それを活用することができるためです。増殖するGはワンフォーワンが準制限になったことや、エミュエルフの採用などにより、前期より大幅に打てる場面が増えたため残します。

立ち回りは、後述の罠系統同様、マルチロール下のジャミング、アフターバーナーを連打することを意識することと、出来る限り手札を隠すということを意識します。前者はもちろんですが、後者は相手に神系統の罠をどこに打てば致命傷になるかわかりにくくします。また、オルターガイスト対面では墓地の魔法を5枚以上保つことでメリュシークのダイレクトアタックによるアドバンテージの損失を防ぐことができるので、再優先で墓地に魔法をためにいきます。そのため、成金ゴブリンは全て残します。

対ペンデュラム系統

先手  out:クロウ2、シャーク、エリアゼロ、テラ・フォーミング、ジャミング、無限泡影3

    in:コズミック、タイフーン3、ドロール2、次元障壁3

後手  out:クロウ2、シャーク、エリアゼロ、テラ・フォーミング、ジャミング、成金ゴブリン3

    in:羽根、タイフーン3、ドロール2、次元障壁3

ペンデュラム系統相手、主にエンディミオン相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。先手の場合、コズミックサイクロンなど、相手のスケールに触れるカードを入れ、ライトニングストームが飛んでくる以上おいていて弱いカード及び頭が弱いカードを極力減らします。タイフーンを持っている場合は基本的に伏せず、手札に持っておきたいため、エリアゼロを貼るかどうかよく考えてから行動します。後手の場合は相手の展開の質を可能な限り下げるように妨害していきます。特にドロールは打ちどころが難しく感じます。成金ゴブリンやチキンレース後に打つことが大事です。

基本的に不利な対面です。勝ち筋はライフをいかに早く取り切るのかにつきます。立ち回りは、ライフを取れるときに可能な限り取っておくタイフーンを伏せる場合はそうしなくてはいけない時なのかどうか(エリアゼロやマルチロールを発動すべきかどうか、伏せるカードの質)よく吟味するよう心がけます。また、エンディミオンに対してはレベル1が里を解除する役割として非常に重要ですので、手札と相談して慎重にプレイします。うらら+ドロールのような手札の場合、エンディミオンのカードの発動によってどちらを発動するのかよく考えます。スケールをサーチするカードにはうらら、成金ゴブリンやチキンレースのようなドローソースから入った場合はドロールを発動します。

対サンダー

先手  out:バーナー、クロウ2、コズミック、強欲で貪欲な壺

    in:障壁3、パンクラ2

後手  out:バーナー、クロウ2、コズミック、強欲で貪欲な壺、エリアゼロ、テラフォーミング

    in:障壁3、パンクラ2、ロンギヌス2

サンダー相手では、相手に選択権がある場合、超雷が最強の妨害になるため、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。先手後手かかわらず、超雷が厳しいため、シズクでサーチするのはウィドウアンカーにします。ライフカットを他よりも強く意識し、アンカーを使ってライフを取りきるよう意識します。アナコンダ+超雷はレイさえあればハヤテからロゼを落とすことで比較的かんたんに処理できます。先手の場合、クロウやコズミックなど、役割があまりないカードを抜き、ファンタズメイ、融合体に対して強いカードを入れます。後手の場合はエリアゼロやテラフォーミングは相手の盤面によっては死に札になるため抜き、その枠にロンギヌスを入れます。

立ち回りとしては、ウィドウアンカーで取ったそのターンに決め切らなければ負けることが多い為、ライフカットを早めに行うことを意識します。ジーク、ロゼの登場により、置物をどかす手段が増えたので、前期より対面しやすくなりました。ジークエリアゼロで無理やり4000を取りに行くことも少なくありません。また、カイナを一番多用する対面ですので、エクストラデッキのリンク1の閃刀姫モンスターには気を使います。どの型のサンダードラゴンも、先行超雷が厳しいので、本当に無理なときは無理なマッチアップであることを理解しましょう。

対閃刀姫

先手  out:強欲で貪欲な壺3、増殖するG2

    in:羽根、コズミック、タイフーン3

後手  out:強欲で貪欲な壺3、増殖するG2

    in:羽根、コズミック、タイフーン3

ミラーの場合、相手に選択権がある場合は向こうが後手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、後手を選択します。ハヤテのライフカットが1ターン早くなることと、後攻1ターン目にジークの効果が成立した場合、先手側は妨害を伏せることができずターンが回ってきます。先手後手かかわらず、1枚採用のカードが飛んだ場合が厳しいため、強欲で貪欲な壺は抜きます。増殖するGは抜いたほうが良いという意見も聞きますが、ロゼの登場後、特殊召喚の機会が増えていること、相手のリンクモンスターを破壊したあとの増殖するGが極めて強力であることを考慮し、1枚残すようにしています。相手のシズクを絶対に止めたいため、無限泡影は減らすことはありません。タイフーンは可能な限りマルチロールの墓地送り効果にはチェーンせず、エンドフェイズの伏せる効果に対して発動します。

立ち回りとして、無理な動きは絶対にしないということです。謝辞の項目で名前をあげさせてもらいましたが、話し合った結果、この無理な動きをしようとした試合は勝てないという結論に落ち着きました。相手のみエンゲージが回っているときに焦ってハヤテでエンゲージを落とし、カガリで拾う動きをすることはほぼしません。どこに誘発をもらってもゲーム展開におけるアドバンテージの損失がないように立ちまわることが重要です。また、お互いのシャークキャノンに関しては常に頭においておきます。相手だけカガリシャークのループができる状況は作ってはいけません。無償で相手のリンクモンスターが増えることになります。続いて、ウィドウアンカーに関してですが、墓地に魔法が三枚以上溜まってから伏せるかどうかを吟味します。このマッチアップはゲームを決めるときにウィドウアンカーを2枚持っているかどうかが重要になります。また、相手側のアンカーをケアする(こちらのエンドフェイズにシズクがメインモンスターゾーンにいる状況を防ぐ)ために、アンカーをサーチしてもふせないなどのプレイもあります。加えて、羽根帚に関してですが、序盤の複数枚伏せに対して発動しない場合もあります。これは、序盤の伏せられたカードは割ったとしても後のマルチロールによって伏せられ、羽根による損失が少ないことが根拠です。マルチロールによって除外されるカードが増えてきてから発動するように心がけます。また、中盤のジークは最強で、次の自分のターン相手フィールドにメインモンスターゾーンにモンスターがいる状態でスタートします。ジャミングウェーブ、アフターバーナーを強く打てるようになります。閃刀姫のミラーは考えることが多く、ここにはほんの一部しか書ききれませんが、自分が重要視している内容を上記にまとめました。

対罠系統

先手  out:増殖するG2、D.D. クロウ2、強欲で貪欲な壺3

    in:パンクラトプス2、羽根、コズミック、タイフーン3

後手  out:増殖するG2、D.D. クロウ2、強欲で貪欲な壺3

    in:パンクラトプス2、羽根、コズミック、タイフーン3

罠系統相手では、相手に選択権がある場合、向こうが先手を取ってくる想定でサイドチェンジを行います。自分に選択権がある場合、先攻を取ります。先手後手かかわらず、レイあるいはロゼを神系統の罠を乗り越えどれだけ通せたかということに焦点をあてており、その可能性がなくなる強欲で貪欲な壺は外しています。また、罠系統に対してはマルチロール下でのアフターバーナー、ジャミングウェーブが特に強力で、それが除外されると結局厳しい試合になります。シャークキャノンは罠系統には抜きません。罠系統のサイドデッキ、あるいはメインデッキにパンクラトプスが入っていることが非常に多く、それを活用することができるためです。

立ち回りは、マルチロール下のジャミング、アフターバーナーを連打することを意識することと、出来る限り手札を隠すことを意識します。前者はカガリでエンゲージよりも優先することはもちろんですが、後者は相手に神系統の罠をどこに打てば致命傷になるかわかりにくくします。他の展開デッキと異なり、閃刀姫モンスターのみで全ての罠を踏み切ることは難しいので、1ターン待つことも大事です。罠デッキに対して展開系統は手数がものをいいますが、閃刀姫はアドバンテージがものをいいます。相手の伏せに有効なカードがなければ勝ちのような場面では無理をせず、待ちましょう。

 

閃刀姫の基本的な回し方

閃刀姫の使い方が難しいという方は、回し方がわからない、最善がわからないなどで頭を悩ませているのではないでしょうか。閃刀姫は目に見えて最終盤面などがなく、イメージしにくいことも難しい所以でしょう。ここでは、どのデッキに対しても行っている自分の立ち回りについて、ゲーム全体を序盤、中盤、終盤に分けて説明します。

序盤

手札及びデッキの質を良くしていくようなカードの発動処理を行っていきます。例として、エリアゼロ+成金ゴブリンや増援+成金ゴブリンのような組み合わせを挙げます。前者は、成金ゴブリンを先打ちしてから、エリアゼロを発動します。成金ゴブリンで引いたカードによって、エリアゼロのめくれたカードを選択することができるからです。後者は、増援でレイをサーチした後に、成金ゴブリンを発動します。レイがない状態で先に成金ゴブリンを発動した場合、そのドローでレイを引く確率は8.5%です。増援を発動した後、成金ゴブリンでレイを引く確率は5.9%に落ちます。初手のレイ複数枚引きはデッキによっては弱くありませんが、展開系など、ゲーム展開が早い場合、妨害数の総数を増やすことが優先されます。今の環境は一概に低速とは言い切れず、妨害数がものをいうゲームだと認識しています。一番はじめに挙げた言葉を言い換えるならば、妨害の質及び数を増やすようなゲームメイクが重要だということです。

中盤

序盤と同様、成金ゴブリンやエリアゼロの不確定サーチ効果を使う機会が生まれれば優先的に行います。確定サーチは必ず後です。ただし、強欲で貪欲な壺だけは別です。マッチアップによりますが、対面時に必要なカード(展開系統ならばウィドウアンカー、シャークキャノン、罠系統ならばアフターバーナー、ジャミングウェーブ)がまだめくれていない状況下では発動しません。必ずシズクを介して1テンポ送らせて発動します。また、中盤では相手のライフを6000以下にするように立ち回ります。ヴァレルソードの準備です。

終盤

ジークやロゼ、相手のモンスター、ヴァレルソードを介して相手のライフを刈り取ります。ただし、ここでも無理な動きは絶対にしません。ファンタズメイを使われても問題ない場合、ニビルをもらってもトークンをどかす手段があるような場合を覗いて、それらのカードは全て貰わないように動きます。

 

序盤、中盤、終盤に分けて書きましたが、全体を通して妨害の質を高くすること、リスクを持った動きを極力避けるようにしていることがわかると思います。自分がこれまで閃刀姫を使っている中で特に気にしていることが、無理のある動きをしないことです。これを心がけることで、安定したゲームメイクができるようになると思います。最終盤面を作るのではなく、迅速なライフカット+各相手への最適な妨害を構える意識をすれば、ある程度回せるようになると思います。

 

閃刀姫のライフカット

このデッキを使う以上、出来るときに相手のライフを多く取ることはゲーム全体で非常に重要なことです。そこで、ライフカットの方法をいくつか上げておきます。

  • 自分場に閃刀姫リンク1体、相手場にモンスター1体、チューナー+アンカー+SSする閃刀姫モンスター

閃刀姫モンスターとチューナーでハリファイバー、効果にチェーンでアンカー、ヴァレルソードドラゴン、閃刀姫モンスターSS(3000+3000+1500=7500)

  • 自分場に閃刀姫リンク1体、相手場にモンスター2体(内1対は攻撃力が1500以上でnとする)、チューナー+アンカー+SSする閃刀姫モンスター

カイナSS、アンカーと捕ったチューナーでハリファイバー、チューナーSS、SSした閃刀姫モンスターとハリファイバーチューナーでヴァレルソード、ヴァレルソードドラゴンSS、閃刀姫モンスターで自爆後、レイSS、ヴァレルソードで効果使用後に攻撃、レイ攻撃、レイを横にしてヴァレルソード2回目の攻撃、レイ変換ハヤテで攻撃(3000+1500+3000+n/2+1500=9000+n/2)。このパターンに限り、成金ゴブリンの相手のライフゲインを貫通できる可能性がある。

  • ビット+レイ+ロゼ

ビットでカガリ、ビット回収、ビット発動、レイNS、ロゼSS(1500+1500+1500+1500=6000)。エリアゼロが絡めばジーク効果を用いて7000まで伸ばすことができる。

  • レイ+ロゼ

レイNS、ハヤテSS、ロゼSS(1500+1500+1500=4500)。その後二体でジークを出し、シズクにつなげる。相手が下ぶれている場合などにおいて、積極的にライフを取る動き。

 

条件が厳しそうに見えますが、チューナーなどはシャークキャノンで捕ったものを用いてもいいですし、閃刀姫モンスターのSSはエリアゼロやロゼを使うことで容易に達成できます。ここに挙げたものはほんの一部で、実際の試合では様々なライフカット方法があります。名前を出して恐縮ですが、ゆうぎりさんがヴァレソ+ジークで8500取り切っていたのには感動しました。ゲームが終わったあとにこのライフのとり方が最善だったのか、逐次反省することが大事だと考えています。

 

閃刀姫の今後の展望

CSで使おうと考える場合、エンディミオンが増えた場合、厳しいと言わざるを得ません。デッキの性質上エンディミオンに不利にもかかわらず、エンディミオンが強力になればなるほど、その他が対策をとり、その対策カードが閃刀姫に極めて有効であるからです。他のデッキが新制限によって増えるようであれば、使う価値は十分あります。また、シャドールが復帰した場合、影依融合が厳しいのではないかと考える方もいるかと思いますが、直撃したとしても耐えうるパワーがまだあると考えていますので、それは心配ないかと思います。

今後の展望とは少し異なりますが、閃刀姫はデッキのリソース、墓地のリソース、相手の妨害の読み、時間管理など、考えることが多数ありますので、遊戯王というコンテンツを相手との対話と考える場合、そういった方には素晴らしいデッキだと思います。そういった意味で、相手との遊戯王を楽しみたいと考えている人には本当におすすめのデッキです。自分も将来ゲートボールで姫ミラーをしていると思います。

 

謝辞

本記事を纏めるに当たり、数多くの閃刀姫ミラーをしてくださったRyoさん(Ryo (@Ryo23981199) | Twitter)とどんずにさん(どんずに (@donJr210) | Twitter)、現在の展開系に関して数多くの意見を提供してくださり、デッキを並べてくださったひょっとこさん(ひょっとこ (@Hyotto_Ko_SN) | Twitter)、転生炎獣の意見及び様々な情報提供をしてくださったまたたびさん(またたび (@asterism2) | Twitter)に深く感謝いたします。特にRyoさんとはミラーの調整はもちろん、デッキをシェアし、欠陥やよかったことを深いところまで話し合うことができました。この場を借りて感謝の意を評します。また、CSや公認大会などで対戦していただき、経験を積ませていただいた対戦者の方々、CSで組んでくださった方々、大会運営の方々に深く感謝いたします。拙い記事ですが、2019年12月における閃刀姫について、自分の考えは以上です。

 

(2019年12月6日 執筆)

 

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