ゲートボール:花札ミラーについて

ゲートボールをご存知の方はたくさんいると思います.当然自分はYPですので,ゲートボールといえば,過去のカードプール及び過去の制限で行う遊戯王を指します.ゲートボールで注目すべきものにミラーマッチというものがあります.旋風ミラー,墓地BFミラー,征竜ミラー,04ミラーなどがその代表でしょうか.これらは基本的に各プレイヤーが同じデッキを持ちます.この同じデッキを使うというところが肝であり,各プレイヤーのプレイングや考え方にゲーム展開が大きく左右されます.同じデッキを使う以上,プレイングの上手いほうが勝ちやすいという,現代遊戯王に直結するプレイングを磨くことができるいいゲームだと思います.

今回この記事では2年前に流行していた花札ミラーについて纏めます.あくまで花札ミラーのみに焦点を当てていますので,今環境については触れません.また,花札というデッキタイプが非常にマイナーなデッキタイプですので,初めて花札を目にする人にも分かるよう,各カードの効果を画像付きで解説します.

 

デッキレシピ

ここに上げるレシピは自分がミラーを行う際に用いているリストです.闇の誘惑,皆既日触の書,ソウルチャージ,シンクロキャンセル,虚無空間など,花札以外のカードを採用している時期ももちろんありましたが,これらのカードはターンプレイヤーのプレイ時間を大幅に伸ばしてしまう,引いたプレイヤーがあまりにも優勢になるという理由からアウトしました.

 

 

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モンスター(28枚)

花札衛-松-×3枚

花札衛-芒-×3枚

花札衛-柳-×3枚

花札衛-桐-×3枚

花札衛-松に鶴-×2枚

花札衛-桜に幕-×3枚

花札衛-萩に猪-×3枚

花札衛-芒に月-

花札衛-桐に鳳凰

花札衛-牡丹に蝶-×3枚

花札衛-柳に小野道風-×3枚

魔法(12枚)

超こいこい×3枚

花合わせ×3枚

花積み×3枚

札再生×3枚

エクストラデッキ(15枚)

虹光の宣告者

花札衛-猪鹿蝶-×3枚

花札衛-雨四光-×3枚

クリムゾン・ブレーダー

氷結界の龍 トリシューラ

花札衛-五光-×3枚

花札衛-月花見-×3枚

 

各カード採用理由及び枚数選択について下に続く項目で1枚ずつ説明します.

 

メインデッキ

モンスターに関して花札は,攻守100のカス札,攻守2000の光札,攻守1000のタネ札,で構成されています.それぞれで効果が異なり,分類できますので,カス札,光札,タネ札の順番でそれぞれ説明していきます.

カス札

<花札衛-松->

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花札関連のカードの中で唯一通常召喚することができるカードです.初動の中の一枚です.初動がなければ花札は始まりませんので,当然3枚採用です.召喚に成功した時に一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならば墓地へ送ります.この色付き文字で示した効果を他の多くの花札モンスターも持っているので,これが基本の効果と言えます.また,相手によって破壊された時に1枚引くことができます.

 

<花札衛-芒->

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このカードのレベル未満の花札が場にいる時,手札から特殊召喚できます.この,カス札特有の手札から特殊召喚する効果を用いた場合,ターン終了時まで花札以外のモンスターを出せなくなります.これは花札を使う上で重要な制約効果ですので,覚えておきます.また,このカードが召喚,特殊召喚に成功した時,手札の花札モンスターをマリガンできます.初動の自己防止に役立ちます.

 

<花札衛-柳->

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カス札特有の特殊召喚効果と,1ターンに一度,墓地の花札モンスターをデッキに戻し,一枚引くという効果を持っています. 花札における最強モンスターです.基本的に花札はドローした際に花札モンスター以外ならば墓地に送らなければなりませんが,柳は魔法カードを引いた際もそのまま手札に加わります.この柳をいかにうまく使えるかがプレイにおいて一番大事だと言えます.

 

<花札衛-桐->

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カス札特有の特殊召喚効果と,攻撃対象になった時,攻撃を無効にし,バトルフェイズを終了するという効果を持っています.カス札の中で最弱ですが,花札モンスターがいれば,どんな時でも手札から特殊召喚できます.また,一応相手に攻撃させない防御にもなりうるため,相当拮抗した盤面だと役立つ場合があるかと思われます.今までそのような場面に遭遇したことはありません.採用するにあたってデメリットしかなさそうに見えますが,後に説明する花合わせのために最大数採用しています.

 

光札

<花札衛-松に鶴->

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松をリリースして特殊召喚できる光札です.また,特殊召喚に成功した時に一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならば墓地へ送ります.花札モンスターであれば,カス札であればそれを特殊召喚することができます.光札は召喚制限がかかってしまうため,特殊召喚することはできません.効果を発揮するのは,花札以外のモンスターをEXモンスターを場に出す時です.アークデクレアラー,クリムゾンブレーダを狙う際に重宝します.この効果は他の光札に共通しているため,以降は省略します.また,このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に1枚ドローできます.レベル1であることがシンクロする上で使えることがあるため,他の光札と比較して多めの2枚です.

 

<花札衛-芒に月->

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芒をリリースして特殊召喚できる光札です.特殊召喚に成功した時に一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならば墓地へ送ります.特殊召喚については松に鶴を参照してください.また,このカードが相手モンスターを戦闘破壊した時に1枚ドローできます.花札ミラーの場合,多用するほどのカードではないため,1枚採用です.

 


 <花札衛-柳に小野道風->

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柳をリリースして特殊召喚できる光札のチューナーです.特殊召喚に成功した時に一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならば墓地へ送ります.特殊召喚については松に鶴を参照してください.また,このカードをシンクロ素材とする場合,このカードを含む全てのシンクロ素材モンスターをレベル2として扱うことができます.言わずもがな花札を回す上でのキーカード筆頭です.当然3枚採用します.

 

 <花札衛-桐に鳳凰->

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桐をリリースして特殊召喚できる光札です.特殊召喚に成功した時に一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならば墓地へ送ります.特殊召喚については松に鶴を参照してください.また,このカードが戦闘ダメージを与えた時に1枚ドローできます.芒に月と同様,多用するほどのカードではないため,1枚採用です.

 

 <花札衛-桜に幕-> 

 

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他の光札とは一線を画すモンスターです.手札のこのカードを見せて発動し,一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスター以外ならばこのカードと一緒に墓地へ送ります.花札ならばこのモンスターを特殊召喚できます.また,花札モンスターが戦闘を行う際,ダメージステップ時にこのカードを捨てて攻撃力を1000上げることができます.フィールド上に何もなくても一枚花札を増やすことができるため,非常に重宝します.また,後で紹介する雨四光を横においた状態でのにらみ合いの場合,打開に直接関係するモンスターです.初動にもなり得るため,文句なしの3枚採用です.

タネ札

<花札衛-桜に幕-> 

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タネ札の共通効果で,このカード以外の花札モンスターをリリースして特殊召喚できます.特殊召喚に成功した時,一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスターならば相手フィールド上のモンスターを選んで破壊へ送ります.違った場合そのカードを墓地へ送ります.対象を取らないため,花札ミラー以外で重宝します.ミラーにおいては,猪鹿蝶をリソースを温存しながら除去することのできる方法となります.また,相手の桜に幕をケアしたワンキルにも重宝します.3枚採用です.

 

<花札衛-牡丹に蝶-> 

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タネ札の共通効果で,このカード以外の花札モンスターをリリースして特殊召喚できます.特殊召喚に成功した時,一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスターならば相手のデッキの上から3枚確認し,隙な順番でデッキの上か下に戻します違った場合そのカードを墓地へ送ります.こちらの戦略を立てやすくなることはもちろん,花札ミラーにおいてはモンスター,魔法の順番で上から置くことで相手の花札のリソースを一枚間接的に減らすこともできます.先攻時に出すことで試合が決まることもあるほどのパワーカードです.さらに小野道風と同じ効果をもつチューナーでもあり,文句なしの3枚採用です.

 

<花札衛-紅葉に鹿->

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タネ札の共通効果で,このカード以外の花札モンスターをリリースして特殊召喚できます.特殊召喚に成功した時,一枚ドローしてお互いに確認し,それが花札モンスターならば相手フィールド上の魔法罠を選んで破壊へ送ります.違った場合そのカードを墓地へ送ります.対象を取らないのは強そうですが,ミラーにおいて割る対象がなく,もしふせられることが合ったとしてもそれは虚無空間なので,意味を成し得ません.よって花札モンスターで唯一の不採用です.

 

魔法罠

<花合わせ>

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ヒーローアライブ四発分と言えるでしょう.発動したターンは花札モンスターしか出せなくなる制約はつきますが,デッキからカス札4体を特殊召喚します.圧巻のカードパワーです.基本的に最強の初動であるため,3枚採用です.ミラーでは,このカードをお互いに撃ちあった試合は縺れ合うため,非常に面白い試合展開となります.

 

<超こいこい>

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1ターンに1枚しか発動できませんが,3枚めくり,その中から花札モンスターをレベル2及び効果を無効にし可能な限り召喚条件を無視して特殊召喚します.残りのカードは裏側で除外し,除外したカードの数×1000ライフを失います.このカード+モンスター4の初手の場合,モンスターのめくれる期待値は2.05となります.非常にポテンシャルの高いカードと言えるでしょう.また,墓地のこのカードを除外し,フィールド上のモンスターをリリースし,手札の花札モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚することができます.ターン制約もないため,召喚制約を掛けたくない展開を目指す場合にも重宝しますし,光札を全て出せるようになるため,間接的な墓地リソースとして数えることができます.

 

<花積み>

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1つめの効果ではデッキから好きな花札3種を選び,好きな順番でデッキの上に戻すことができます.松+花積みにより,安定した展開が約束されます.基本的に桜に幕+柳をかませることが多く,かつこの選択が最善だと思います.展開札がない場合,桜に幕+花札+柳あるいは松+花札+柳と置くことで次のターンの展開を狙うこともできます.牡丹に蝶を出された場合は諦めましょう.超こいこいとセットで持っていた場合は特別な理由がない限り超こいこいから入ります.このことについて詳しく後の項目で説明します.

2つ目の効果は,墓地の好きな花札を回収することができるという効果です.こちらは1ターンに一度しか使用できませんが,リソースを墓地においておけることがいかに強力かは容易に想像できると思います.ですので,ミラーではこちらの花積み,超こいこいといった墓地リソースを封じるため,猪鹿蝶を狙います.

 

<札再生>

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花札専用の死者蘇生の完全上位互換です.

1つめの効果では,墓地の花札モンスターを一体選択して手札に加え,手札の好きな花札モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚することができます.柳を回収して光札を出すことが多いでしょうか.

2つ目の効果では,花札モンスターの効果で墓地に送られた場合,デッキの上からカードを5枚めくり,その中から魔法を選び,手札に加え,残りは好きな順番でデッキの上に戻します花札の特有のデメリットを回避するような効果となっています.花札モンスターの効果を使う場合,このカードも擬似的に花札モンスターとして扱えるため,期待値は非常に高いデッキ構築となっています.また,ミラーを行う際必須の知識として,花札ミラーの場合,光でこのカードの発動が無効になった場合,2つ目の効果が発動しますので注意が必要です.

 

エクストラデッキ

花札モンスター効果を多用しやすいことと,花札ミラーにおいて強力なものを採用しています.

<花札衛-五光->

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1ターンに一度,相手の魔法を打ち消します.また,花札モンスターが戦闘を行う場合,バトルフェイズの間そのモンスターの効果は無効になります.さらに,このカードが戦闘あるいは相手の効果によってフィールドから離れた場合,五光以外の花札シンクロモンスターを出せます花札シンクロモンスターの中でも屈指の制圧力を持つモンスターです.相手の返しのリソースが花合わせのみならばその時点でゲームが終わります.また,桐単騎の盤面において萩に猪がない場合,ワンキルを狙うこともできます.最後の効果が非常に厄介で,これを発動させないため,猪鹿蝶+萩に猪で返す方法を取ることが多いです.

 

<花札衛-雨四光->

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十二獣時代に猛威を振るった効果を持つ,いわば花札のフィニッシャー的存在です.このカードがモンスターゾーンに存在する限り,自分フィールドの花札モンスターは効果で破壊されず,効果の対象になりません.また,相手のドローフェイズに通常のドローをした場合,1500のダメージを相手に与えます.デメリット効果は花札ミラーにおいてはメリットになる場合も有ります.こちらのライフが1500以下の場合,デメリット効果を用いてドローフェイズをスキップし,相手の雨四光のバーン効果を未然に防ぐことができます.その場その場でデメリット効果を発動するか否か,選択することができるため,プレイヤースキルが問われるカードと言えるでしょう.

 

<花札衛-猪鹿蝶->

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守貫通備効果と,墓地のカードの発動及び墓地蘇生を封じる効果を持っています.ミラーにおいては一番EXデッキから出すカードと言えます.相手の花積み,超こいこいといったリソースを潰すことはもちろん,柳柳などの盤面からライフを詰めに行く際に多用します.また,五光の効果を発動させずに処理することもでき,花札ミラーはこのカードの存在を強く意識します.

 

<花札衛-月花見->

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花札唯一,ドローした際に花札以外のカードでも墓地に送らずにすむ起動効果をもったモンスターです.デメリットはついていますが,このカードの登場により,シンクロキャンセルの連打及びソウルチャージにより盤面を作ると言った戦略が生まれました.花札ミラーにおいてはその戦略は相手の展開を見ているだけということになりがちでしたので,そういった戦略は採用していません.

ドローした時,花札モンスターであれば特殊召喚でき,そのモンスターは直接攻撃できるようになるため,相手のライフが残り少ない状況で,相手の雨四光を超えられない,桜に幕のケアができないと言った場合に花積みから光札を一番上に置き,ダイレクトアタックで試合を決めると言った動きをすることもできます.また,チューナーであることも見逃せません.超こいこいにより,チューナー1体を含むモンスター三枚がめくれた場合,このカードをそのまま出し,展開の質を挙げると言ったことも可能です.花札ミラーにおいてはあまり使われませんが,こういった展開もあるということを知っておくことが大切です.

 

<虹色の宣告者>

<クリムゾン・ブレーダー>

<氷結界の竜-トリシューラ>

超こいこい展開において,使えそうな花札以外のモンスター3枚です.

虹色の宣告者は相手の初動を確実に1枚削ることができます.

クリムゾン・ブレーダーは,相手モンスターを破壊した場合,相手の展開をほぼ無力化できます.突破手段は桜に幕+松あるいは桜に幕二枚といった組み合わせしかありませんので,効果を通すことができれば大幅にこちらが優位となります.

トリシューラは超こいこい+桜に幕で出すことがほとんどです.相手の手札1枚と墓地リソースを減らすことが狙いです.序盤に出すことがまれにあります.また,中盤において,雨四光を除去する最終手段に成り得ます.

 

基本展開及び目指す盤面

ここでは,あくまで簡単な展開例を紹介します.

花合わせ+チューナー

花合わせを発動後,チューナーをSS,雨四光.SSできる花札があれば五光を出します.ただし,相手が猪鹿蝶+萩に猪をしてきた場合のリカバリが効くかどうかを考えたうえで選択する必要がありますので,何も考えず手なりで出すことはしてはいけません.

松+花積みor桜に幕+花積み

花積みで牡丹に蝶+桜に幕+柳(松か桜に幕かで入れ替わり)をデッキトップに.松を召喚し,牡丹に蝶をSS,デッキトップ操作後,桜に幕SS.柳効果で松を戻して1ドロー.SSできる花札があれば雨四光まで目指します.手札が3枚残り,墓地に花積みというリソースもあり,初動で目指したい盤面の筆頭です.

超こいこい+花積み+タネor光札

超こいこいでめくれるカード枚数及びチューナーを含むか否かで展開が変わります.その場その場で考えます.1枚捲れた場合を考えますと,超こいこいでタネor光札は松と同様と考えることができますので,花積みから松+牡丹に蝶+柳を持ってくることで,上の展開パターンと同じようになります.先手ではリソースを残すことを念頭にしながら,上の基本展開を目指すことがほとんどです.

五光+雨四光

最強の布陣です.返すのは非常に難しいですが,ターンをまたぎ,猪鹿蝶で相手の墓地リソースを封じながらまず雨四光を五光で突破,猪鹿蝶を出し,萩に猪で五光を処理することが必要です.墓地リソースを的確に使うことと花積みで選択するカードを最適なものにしなければなかなかできません.今までで返されたことは1度のみです.

雨四光横

雨四光で相打ちを取られないために横で置きます.縦で置くことのメリットは,相手にこちらの桜の幕の警戒をさせることができることです.そういった心理戦を仕掛けたい場合は縦で置くことも有ります.

 

花札を回す上で意識すること

相手の返しに対しての返しが常にある状態をキープすることが大事だと考えています.手札のリソースを使いきって展開してしまい,それを返されると負けの盤面を作ることは愚策であると言わざるを得ません.時に割り切ることも有りますが,それがデフォルトではいけません.この辺の考え方は他のゲートボールと通じるものがあります.

リソースを温存するために最適な方法が花札ミラーには有ります.柳の使い回しです.これを意識することがミラーでの第一歩と言えるでしょう.柳の墓地回収効果は非常に強力で,デッキ内の花札モンスターの質を挙げると共に,自分の手札リソースの供給になります.したがって,柳をいかに使うかがゲーム展開に大きく関わってきます.ただし,柳を出せるときに全て出してしまうのもいけません.墓地柳3枚+花積みといった状況になった際に相手の猪鹿蝶で手詰まりになるからです.出せるものを全て出すという考え方では,勝つことは難しいと言えるでしょう.

また,柳の話に出てきましたが,デッキ内の花札の質をあげるということも忘れてはいけないことだと考えています.花合わせを打った際,デッキ内のカス札が4枚減っていますから,デッキ内の魔法の密度が上がっているわけです.デッキ内の花札の密度が変わることは,超こいこいなどが絡めば大いに有りますが,そういった状況において,デッキ内の花札の期待値を常に意識する必要があると思います.

細かいところをいうと,花札モンスターを横でおいてはならないことがある,といったところでしょうか.横でおいてしまった場合,デッキ内に比較的多めに採用されている松に鶴の効果によるドローの機会を相手に与えてしまうと言ったことが有ります.こういった細かいやり取りが多発するのも花札ミラーならではだと思います.

まとめ

本記事では,ゲートボールのミラーから話を進め,花札を触ったことのない人にもわかるよう,花札の効果の説明をメインに,展開法,考え方などを簡単にまとめました.本当は展開法,考え方ももっとまとめたかったのですが,ミラーを行えば行うほど新しい気づきがあり,それをここに全て書き出すことは困難であると思い,断念しました.この記事を読んでゲートボールやミラーマッチ,ひいては花札に興味を持つ人が一人でも増えたら幸いです.

 

謝辞

自分が花札を触る上でエミリー(エミリー (@emily10376a) | Twitter),tete(テテ (@otete106) | Twitter)という二人の師匠に恵まれました.エミリーは花札が出た当初のデッキ構築案,teteには自分の気づかないプレイや自分の誤ったプレイ,割り切るタイミングなどを教えていただきました.この場を借りて深く感謝いたします.また,花札の効果をより深く理解する機会を与えてくれ,展開デッキの知識が豊富で,新制限における花札のたたき台を作ってくれたひょっとこ@北の蛮族さん(ひょっとこ@北の蛮族(@Hyotto_Ko_SN)さん | Twitter),ミラーの対戦回数が一番多いと体感したどんずに(とんずに (@donJr210) | Twitter)にも,この場を借りて感謝の意を評します.